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ナーチャリングコンテンツは、企業の“意思表示”である|3つの種類と作り方の手順

ナーチャリングコンテンツは、企業の“意思表示”である|3つの種類と作り方の手順

公開日:

2026/10/14

更新日:

2026/10/25

自社の専門性を示し、見込み顧客との信頼関係を築くためには、顧客が「知りたい」と思う情報を、適切なタイミングで届け続けることが欠かせません。

記事やホワイトペーパーといったコンテンツが充実しているほど、ナーチャリングの選択肢は広がっていきます。

しかし、いざ作ろうとすると、「何をテーマにすればいいのか」「どんな手順で作ればいいのか」で手が止まってしまうケースがよく見られます。

本記事では、コンテンツに対するグロースソイルの考え方を示したうえで、コンテンツの3つの種類と、企画から公開までの手順、発信時のポイントを解説します。

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コンテンツとは、企業の“意思表示”である

世の中に公表するコンテンツは、そのまま会社としての“意思表示”になります。
そのテーマについて、自社はこう考える。その姿勢を示すものがコンテンツです。

メールでもセミナーでもSNSでも、顧客との接点で実際に届くのはコンテンツであり、コンテンツの良し悪しがナーチャリングの成果を左右します。

さて、意思表示として機能するコンテンツには、3つの要素があります。

・テーマが顧客の悩みに合致している

お悩みに合わないテーマは、そもそも読まれない。「役に立つ」ための出発点となる条件

・その会社から受け取る意味がある

事業経験から得た考えや独自のデータなど、一般論ではない情報が含まれている

・品質が高い

「このレベルで仕事をする会社である」という基準を示す

これらの条件を満たすコンテンツに触れてもらうことで、「この会社はこの領域に詳しい」「こういう考えで仕事をしている」という印象を読み手に残すことができます。

反対に、これらの要素を満たさないコンテンツを世に出していると、それ自体がマイナスイメージにつながりかねません。

3つの要素を満たさない価値の低いコンテンツは、世に出すこと自体がマイナスイメージにつながります。悩みに合致しない一般論は読まれずに終わり、雑な仕上がりのコンテンツは、見込み顧客の目に触れた時点で「この品質を許容する会社なのだ」という印象を残します。

そうした印象を一度持たれてしまうと、顧客との信頼を築くのは一気に難しくなるのです。

ナーチャリングに活用する3つのコンテンツ

ブログにするか?動画にするか?と、コンテンツの形式から制作の検討に入る方は少なくありません。
しかし、まず考えるべきは「コンテンツを見た人にどうなってほしいのか」です。

目指すゴールを基準にコンテンツを分類すると、おのずと自社が優先して作るべきコンテンツは見えてきます。

グロースソイルでは、ナーチャリングに活用するコンテンツを大きく3つに分けています。

ナレッジコンテンツ

ナレッジコンテンツは、顧客が自らの「課題」を認識するのを手助けするコンテンツです。

顧客は何かしらの悩みを抱えていても、その解消のために何に取り組むべきかを自力で特定できないこともあります。悩みを悩みのまま抱えている顧客に対して、その領域の専門家として解決の方針を示し、顧客が課題を認識するのを手助けすることがナレッジコンテンツの役割です。

【悩みと課題の違い】

  • 悩み
    日々の仕事で抱えている困りごと
    (例:リードは獲得できているのに、商談化につながらない)

  • 課題
    その悩みを解消するために取り組むべきこと
    (例:コミュニケーションのパーソナライズ化)

事例コンテンツ

事例コンテンツは、課題解決に乗り出した顧客を対象に、「この会社に頼めば課題を解決できそうだ」と期待してもらうための裏付けとなるコンテンツです。

【事例コンテンツで書くこと】

  • どんな課題を抱えていたのか

  • どんな検討プロセスを経てサービス/プロダクトを導入したのか

  • サービス/プロダクトを通じてどんな取り組みをしてきたか

  • その結果、どんな効果が得られたか

  • 今はどんな課題と向き合っているか

事例コンテンツでは、自社のサービス/プロダクトの利点よりも顧客の成功にスポットを当て、「この会社と同じことをしたい」という読後感を目指します。

サービスコンテンツ

サービスコンテンツは、サービスの中身を理解してもらい、顧客の意思決定を後押しするためのコンテンツです。形式にはサービス資料やLPなどがあり、主に次の2点を伝えます。

  • そのサービスを使うことで、何の課題を解決できるのか

  • どんなプロセスで提供されるのか

BtoB商材は無形であることが多く、契約してサービスを受けるまで中身がわからないケースも多くあります。形のある製造業の製品でも、個別に開発するものであれば、完成品の全体像は事前に見えません。

お金を支払ってから初めてわかることが多いからこそ、サービスコンテンツで可能な限り情報の透明性を高めることが求められます。

ナーチャリングに活用するコンテンツの作り方|企画から公開まで

自社がどのようなコンテンツを作るべきかが見えたら、いよいよ制作に着手します。

コンテンツを作る流れは、形式によって大きくは変わりません。ここでは、一例としてナレッジ記事を想定して解説します。

1. テーマを決める

テーマは、自社が第一想起されたいカテゴリーのなかで、「顧客の悩みに合致しているか」「自社から聞く意味があるか」の2つを条件に決めます。

記事の場合はSEOキーワードから企画を考えるケースも多くありますが、顧客のニーズそのものは、キーワードからは見えてきません。課題が特定される前の悩みはキーワードにはならないからです。

こうした潜在的なニーズは、商談や無料相談、契約後にいただく質問といった、お客様との対話に眠っています。テーマ選びに悩まないためにも、日頃から顧客の声に耳を傾け、それを記録しておく習慣をつけておくことをおすすめします。

あわせて、競合のコンテンツとの差別化を意識しすぎないことも大切です。「競合はこう言っているが、うちはどうするか」という思考に偏ると、その分顧客のことを考える時間が減ってしまいます。

そもそも競合を見ずに作れば、コンテンツの内容がすべて一致するということは起きないはずです。顧客はどんなことに悩んでいるか、それは自社から聞く意味があるか。この2つさえ考えていれば、十分よいコンテンツになるはずです。

2. ゴール(次の行動)を先に設定する

ナーチャリングにコンテンツを活用する場合、読んだ人に何かしらの行動を起こしてもらうことが目標となります。

このとき、自社が欲しいアクション(例えば、問い合わせ)をそのままコンテンツ内に配置するのではなく、顧客が課題を解決するにあたって最適な次のステップを提示することが重要です。

たとえばグロースソイルでは、ナレッジコンテンツのCTAを問い合わせではなくナーチャリングの無料相談にしています。ナレッジに触れた直後の発注までは距離がある一方、「モヤモヤした段階で相談し、何をすべきか定めたい」というニーズには合致するからです。導線の設計においても、「役に立つ」という視点は欠かせないのです。

3. 構成を作る

制作に必要な情報を集める準備として、大まかな構成を作ります。

ナレッジコンテンツの場合は、次の3つの要素を含めるのが一般的です。

・悩みへの共感を示す
「こういう状況で、こういう悩みがありますよね。あなただけの悩みではなく、よくあることです」

・解決策を示す

「その悩みは、こういう方法で解決できます」

・サービスを紹介する

「その解決策は、当社のサービスで実現できます」

ここで気をつけたいのが、解決策を示す箇所で、サービスの話を混ぜないようにすることです。悩みに対する解決方法が「自社プロダクトありき」になっていると、読み手はセールスをされているように感じます。

まずは中立的な観点から解決方法を一通り示し、顧客に価値を提供したうえで、自社のサービスの有効性を伝えるようにしましょう。

4. 一次情報を確保する(取材をする)

自社の一次情報をもとにコンテンツをつくる方法としては、主に次の3通りが考えられます。

  • ナレッジを持っている人自身に執筆してもらう

  • ナレッジを持っている人への取材をもとに執筆する

  • 自社のナレッジを読み込ませたAIで執筆する

まず、「ナレッジを持っている人に執筆してもらう」ことは、持続性を考えたときに現実的な手段とはいえないケースがほとんどです。価値のあるナレッジを持っている人(事業部のエースやリーダーなど)ほど多忙なことが多く、その人が執筆を得意としているとも限らないためです。

AIで制作する方法は、一時期グロースソイルでも試していました。しかし、コンテンツのテーマとなる顧客の悩みに真正面から答えた情報がなければ、良質なコンテンツにはなりづらいという実感があります。

自社の一次情報をもとにしたコンテンツをつくる際には、取材をするのが質とスピードの両方を担保するうえで最適な手段であるというのが、現時点での当社の見解です。

5. 構成を組み直し、執筆・編集する

取材後は、得られた情報をもとに構成を組み直します。

事前の構成はあくまで取材のガイドラインであり、話の展開が想定していたものから変わることはよくあります。取材で得た一次情報がコンテンツの軸になるように構成を組み直してから、執筆に入りましょう。

執筆にあたって、私が一番大事だと考えているのが読み手である顧客企業の担当者にとってわかりやすい、「絵が浮かぶ」表現で書くことです。

【わかりづらい例】

「MAを導入し、シナリオメールを配信すると効果的です」

【改善例】

「MAを設定しておくと、資料をダウンロードした顧客に、関連する事例を紹介するメールが自動で届きます。これによって、顧客の検討が始まったタイミングを逃さずに接点を持てます」

わかりづらい例では、「効果的」が何を指すのかが読み手に委ねられ、実際にどんな動作が起きるのかも想像できません。改善例のように、何が起きて、その結果どうなるのかまで書くことで、読み手は一連の流れを映像として思い浮かべられます。

顧客にわかる言葉で書くためには、業界の方がよく読む本やブログ、動画、業界特化のメディアなどに日頃から触れ、現場の空気感まで含めて理解しておくなど、意識的な情報のインプットを続けることが欠かせません。

ナーチャリングのコンテンツ発信で意識したい2つのポイント

ナーチャリングの成果は、個々のコンテンツの出来だけでなく、何をどれだけ発信するかという発信活動全体の組み立てによっても変わります。

最後に、発信全体を考えるうえで意識したい2つのポイントを紹介します。

量と質のバランスを保つ

発信量を追い求めて質の低いコンテンツを量産すると、かえって自社の信頼性を損なうことになります。一方で、完成度をどれだけ高めても、世に出さなければ本当に価値が認められるかはわかりません。そのため、完璧主義に陥らず、トライアンドエラーを繰り返す姿勢も必要です。

出してよいコンテンツかどうかを判断するにあたっては、「想定読者の悩みから、解決策となるナレッジ、自社のサービス紹介までが一貫してつながっているか」が1つの基準となります。

【出さないほうがよいコンテンツの例】

  • ナレッジとCTAが結びついていない(顧客の悩みとナレッジはあるが、訴求するサービスにつながらない)

  • CTAありきで、顧客の悩み起点になっていない(サービスを売るために作った記事に見える)

アイデアを出す段階では、切り口を自由にたくさん出して構いません。そのうえで、「これを自社が出す意味がある」と確信できるものに絞って発信していくとよいでしょう。

コンテンツは積極的に転用する

読み手によって受け取りやすい形式は異なり、文章を読むのは苦手でも、音声なら聞ける、動画なら見るという方もいます。より多くの方に触れてもらえるように、1つの中身をさまざまな形式に転用し、届けていきましょう。

コンテンツを転用する際は、媒体の特性や用途に合わせた調整を行います。

・記事

決裁者の検討支援などにも使われることを想定し、文体を整えて論理的に解説する

・SNS

使える文字数が少ないため、ポイントを絞り込み、引きのよい書き出しから始める

・ポッドキャスト

テキストでは伝わりづらい細かいエピソードなどを盛り込む

1つのコンテンツを作る際に、取材で密度の濃い情報を得ておけば、さまざまな用途に転用できます。

どの会社も、価値ある独自情報を持っている

グロースソイルでさまざまな企業様のコンテンツ発信をご支援していると、プロジェクト開始段階では、「自社にはコンテンツにできるような価値ある情報がない」と感じている企業様が少なくないと感じます。

しかし、実際に取材をしてみると、どの会社にも必ずといっていいほど、貴重な独自情報が存在します。また「ネタがない」と感じる理由としては、読者にとってどの程度の情報が価値を持つのかという相場感がつかめていない、社内で当たり前になっていることを言語化する機会がない、といった別の事情が関係していることがほとんどです。

コンテンツ制作では、作り始めるよりも前、企画の段階でつまずくことが多いもの。しかし、顧客から聞いた話や業界で話題になっていることなど、企画の種になる情報を日々インプットし記録しておけば、発信のハードルはきっと下がるはずです。

グロースソイルでは、ナーチャリングの無料相談を受け付けております。

15分という短時間でご利用いただけますので、「ちょっとした疑問に対してヒントが欲しい」というときには、お気軽にお申込みください。

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この記事の執筆者

株式会社グロースソイル
コンテンツディレクター

西村 和音

商社で営業・貿易業務を経験後、フリーライターとして独立。ビジネス分野の記事・書籍の取材執筆を数多く手掛ける。2025年1月、株式会社グロースソイル入社。相手のナレッジを引き出す取材力で、事業成長に貢献するコンテンツを制作している。日本インタビュアー協会認定インタビュアー。