営業がお客様に紹介したくなるコンテンツを生み出すには
2024/04/30
「せっかくリードを獲得しているのに、営業が動いてくれない」
「せっかくコンテンツを作っているのに、営業はお客様に全然紹介してくれない」
BtoBマーケターであれば、誰しもこんなことを思ったことがあるだろう。マーケティングと営業の連携は普遍的な課題であり、程度の差はあれどいかなる企業でも悩みを抱えている。
マーケティングは本来、営業活動のためにおこなうものだ。したがって、マーケティングは「どうすれば営業が喜ぶのか?」を考えて活動する必要がある。
本記事では、営業がお客様に紹介したくなるコンテンツとはどのようなものなのか、どうすればそのようなコンテンツアイデアを生み出せるのかを解説する。
※「マーケティング部門は営業部門の下手に出るべき」といった内容ではありません
※あくまで対等な関係を築き、事業成長につなげるためにマーケティング側がやるべきことを解説します
営業がお客様に紹介したくなるコンテンツとは
マーケターが生み出すコンテンツを通じて営業活動をサポートしたいと考えるのであれば、「営業はコンテンツを通じて何がしたいのか」を知る必要がある。
ここでは、営業がお客様に紹介したくなるコンテンツについて、3つの切り口で解説する。
お客様の意思決定を後押しするコンテンツ
営業はお客様にサービスを提案し、契約してもらうのが仕事だ。すなわち、営業の最大のニーズは「契約をもらうこと」である。
仮に営業の提案内容が刺さったとしても、お客様はその場で意思決定することはできないことが多い。少なくない費用を支払ってサービスを受けるのであれば、その投資を回収して利益を生み出す必要がある。営業から提案されたサービスを通じて利益を生み出せるのか、お客様は不安なのだ。
そんなお客様に対して、営業はこのような情報を提供したいと考えるのではないだろうか。
サービスを利用することで成果を挙げた顧客の事例
成果を挙げられるロジックを説明した資料
また、法人は原則複数人が絡んで意思決定することが多い。そのため、窓口となっているお客様自身が納得したあと、上司の承認をもらい、必要に応じて稟議に上げることになる。
窓口のお客様が稟議を突破するためには、お客様自身でもサービスの価値を説明できる資料や事例が必要だ。こういったコンテンツを提供できると、営業はマーケティングへ信頼を寄せるだろう。
お客様の疑問に答えるコンテンツ
営業は長期間にわたってお客様とコミュニケーションを取り続け、受注につなげる。関係構築段階では直接的なサービス訴求ではなく、価値ある情報提供に徹することになる。
価値ある情報を提供できるかどうかは、お客様の疑問に答えるコンテンツをどれだけ用意できているかに掛かっている。お客様の疑問に対して核心を突いた回答をまとめているコンテンツは、お客様からの信頼を生む。有益なコンテンツがあればあるほど、課題に対して回答し、信頼関係を築ける可能性は高まっていく。
営業は、お客様から信頼を得て受注することに喜びを感じるものだ。コンテンツを通じて関係構築を支援してくれるマーケターには、自ずと信頼を寄せるようになる。

お客様との絆を深めるコンテンツ
コンテンツは、生み出された後にだけ価値を発揮するわけではない。例えば、事例コンテンツは生み出す過程でも顧客とのコミュニケーションを生む。
顧客は事例取材を受けるにあたり、これまでの取り組みを振り返る。その過程でサービスを提供してくれる営業への愛着を深めることもある。
さらに、事例コンテンツはお客様の社内でシェアされることが多い。「記事になったことでお客様の取り組みが社内に広まり、仕事を進めやすくなった」といった声を聞くこともある。
コンテンツ制作を通じてお客様との関係深化までつなげられれば、マーケティング部門への信頼はより強いものになるだろう。
営業が喜ぶコンテンツアイデアのつくり方
しかし、営業が喜ぶコンテンツアイデアを生み出すことは容易ではない。営業経験を持つマーケターであれば難なくアイデアが生まれることもあるが、そうでないマーケターにとっては困難な取り組みとなる。
ここでは、営業が喜ぶコンテンツアイデアのつくり方を解説する。
マーケター自身が営業する
営業が喜ぶコンテンツアイデアを生み出すうえで最も有効な手段は当然、自身が営業することだ。営業経験がないマーケターにとっては痛みを伴う修行となるが、目的を果たすうえで最も確実な道だろう。
実際に営業すると、顧客から思いもよらぬ質問を受けることがある。それに上手く答えられずにしどろもどろになる。そういった経験をするなかで、情報がコンテンツとしてまとまっていることの価値を身体で理解できるようになる。すると、上手く答えられなかったお客様からの質問を起点に、コンテンツアイデアが溢れ出るようになる。
自ら痛い思いをしながら営業の役割やニーズを理解しようとするマーケターには、営業も信頼を寄せる。価値あるコンテンツを生み出して提供するだけでなく、コンテンツを生み出す過程でも営業との信頼関係は醸成できる。
営業が聞いた「顧客の悩み」を吸い上げる
自身で営業現場に出たとして、接触できる顧客の数は限られている。コンテンツを継続的に発信しようとするのであれば、複数の営業が聞いた「顧客の悩み」を吸い上げる必要がある。
顧客の悩みを吸い上げる方法は様々だ。以下の方法のなかから、自社に合ったものを選ぶと良い。
営業一人ひとりにヒアリングする
営業複数名とブレスト会を実施する
フォームを用意し、常時顧客の悩みを投稿できる環境をつくる
自身がアイデア出しに関わって生まれたコンテンツには、営業も多少なりとも関心を持つ。コンテンツを公開したあとは、アイデアをくれた営業に連絡することも忘れないようにしよう。
営業・お客様と飲みに行く
近年は仕事関係の飲み会を避ける風潮があるが、マーケターにとって飲み会はコンテンツアイデアを拾える絶好の場である。
飲みの場では気が緩み、普段は言わないような愚痴をこぼすことがある。営業・お客様がこぼす愚痴のなかに、コンテンツのアイデアは眠っている。
例えば、このような会話からアイデアが生まれる。
営業との会話
「色んなお客様から、同じような質問を何度も受けるんだよね」
→よくある質問をFAQコンテンツとしてまとめ、サービス詳細資料のなかにも記載しておくと良いかも?
「お客様が抱えている課題をうちのサービスがどう解決するかを伝えるのが難しい」
→よくある課題ごとに導入事例コンテンツをつくっておくと、お客様に具体的なイメージを持ってもらいやすそう
「商談が長引くと、徐々に連絡が取れなくなるお客様が多い。フォローするネタもだんだんなくなっていっちゃうんだよね」
→サービス説明ではなく、お客様の課題解決に繋がるコンテンツを量産するのが良い。どんなテーマのコンテンツがあれば喜んでもらえそう?
お客様との会話(例:お客様がコンテンツマーケターの場合)
「上司から『コンテンツを量産しよう!』とは言われるものの、どうやってテーマを量産すれば良いのか分からない」
→コンテンツアイデアのつくり方を解説するコンテンツを作って渡せば喜ばれそう
「コンテンツって作ったはいいものの、何をもって評価すれば良いのかわからない」
→アトリビューション分析によるコンテンツ評価のコツをテーマに記事を作るとよさそう
「御社にお仕事お願いしたいんですが、上司の承諾を得られない」
→自社の特徴と、サービスを受けることで何を得られるのか、他社はどんな成果を上げたのかをまとめた資料を渡すと上司の方を説得しやすそう
このように、会話のなかで思いも寄らぬところからコンテンツアイデアが生まれることがある。このようなプロセスを踏んだうえで作ったコンテンツは、間違いなく営業・お客様に喜ばれるだろう。何の気なしにこぼした愚痴を覚えていてくれて、そこからコンテンツを作ってもらえたら誰だって嬉しいものだ。
営業と手を組めた日から、BtoBマーケティングは動き出す
BtoB事業において、マーケティングは営業活動をサポートするためにやるもの。そのため、マーケティングと営業の連携は必要不可欠だ。
マーケティングと営業が手を組めば、マーケティング活動の成果はマーケティングの範囲内に留まらず、収益貢献へとつながっていく。収益へつながる活動を証明し、周辺部署からも認められれば、より一層マーケティングを推進しやすくなる。
営業が喜ぶコンテンツを生み出すには、マーケターが足を動かす必要がある。営業現場に出たり、営業・お客様とコミュニケーションを取ったりするなかで一次情報を掴むことで、本当に価値あるコンテンツを生み出せるようになる。
グロースソイルでは、"顧客の悩み"を起点にしたナーチャリングコンテンツを制作しています。「まず何から始めればいいかわからない」「営業が使いたくなるコンテンツを作りたい」と考えている方は、サービスの詳細資料をご覧ください。
この記事の執筆者
株式会社グロースソイル
代表取締役
髙橋 航平
Adobe Marketo Engageの導入支援会社にてコンテンツ編集長を務めたのち、2024年に株式会社グロースソイルを創業。
ナーチャリングに特化して、マーケティング支援サービスを展開。独自のナーチャリングモデル『アクションナーチャリング』をもとに、BtoB企業に顧客指向のナーチャリングを実装している。


