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ナーチャリング成果を高めるセミナーのつくり方|失敗しない企画・フォローの設計法

ナーチャリング成果を高めるセミナーのつくり方|失敗しない企画・フォローの設計法

2026/09/03

BtoBマーケティングに携わる方なら、誰もが一度はセミナー施策を実施もしくは検討したことがあるのではないでしょうか。

オンライン形式が当たり前になり、セミナーは企業の施策としてより身近になった一方で「告知をしても人が集まらない」「終了後の商談化に結びつかない」といった悩みに直面している方も少なくありません。

本記事では、セミナーがナーチャリングに有効な理由や、よくある失敗を防ぐための方法、成果につながる企画とフォローの設計までを解説します。

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見込み顧客に強い印象を残せる、セミナー施策

ナーチャリングは、見込み顧客と継続的な関係を築き、購買意欲が高まったタイミングで思い出してもらうための活動です。

BtoBの購買では、顧客が悩みを抱えてから課題として認識し、購買に至るまでに長い時間がかかるため、長い検討期間を経て動き出した顧客から最初に想起されるには、「この分野であれば、あの会社」という強い印象を残しておく必要があります

そこで積極的に取り組みたいのがセミナー施策です。
30分〜1時間というまとまった時間、話を聞いてもらえる施策はそう多くありません。「1年前に記事を1本読んだだけ」「SNSの投稿を1回見ただけ」の会社を思い出すのは難しくても、セミナーで直接話を聞いた会社は記憶に残りやすいはずです。

顧客に残る印象が強ければ、課題解決を望んだときに想起されて問い合わせにつながる可能性は高まります。良質なセミナーは、ナーチャリングで大きな効果を発揮するポテンシャルを秘めた施策なのです。

ナーチャリング目的のセミナーでよくある失敗

セミナーの失敗は、集客、当日の運営、商談化への接続と、さまざまなフェーズで起こります。ここでは、特に多い3つのパターンを紹介します。

顧客のニーズがないテーマで企画してしまう

セミナーの集客が伸び悩むと、「共催にしたほうがよいのか」「オンラインとオフラインのどちらがよいのか」と、開催形式から見直す方は多いでしょう。しかし、開催形式の前に、企画そのものを見直す必要があるケースが実は少なくありません。どのような開催形式を選んだとしても、顧客のニーズがないテーマを設定している限りは集客が見込めないためです。

人を集めるには、来てほしい顧客がどのような悩みを持っていて、どのような話なら聞きたいと思うのかを考えることから始める必要があります。

テーマと合わない自社都合の訴求をしてしまう

セミナーでは「商談化」がKPIに設定されることが多いため、つい自社サービスの訴求に比重を置いた内容になりがちです。しかし、顧客の目線に立つと、サービス訴求に寄せた構成は満足度を下げる原因になります。タイトルから「役に立つ情報が得られそう」「疑問に答えてくれそう」と期待を抱いたにもかかわらず、当日の内容は半分がサービス紹介やデモだった。参加者にこのような印象を持たれてしまえば、信頼の低下は避けられません。

そもそも、購買意欲が高い人であれば、セミナーを待たずに問い合わせや資料ダウンロードをしているはずなので、セミナー参加者の多くは「開催企業のサービスへの購買意欲はまだ高くないものの、テーマに近い悩みを持っている人」だと考えられます。

顧客の悩みを解決する手段は、自社サービスに限りません。まずはサービスの枠にとらわれず、悩みの解決につながるヒントを広く提示する姿勢が重要です。こうしたギブの姿勢は信頼を生むもので、ゆくゆくは「この会社に相談してみよう」と思っていただける可能性を高めていけます。

フォローが遅れ、商談につながらない

良質なセミナーを開催できても、その後のフォローが遅ければ、商談にはつながりません。実際、マーケティング部がリードを精査し、営業が動き出すのは3日後、というケースが少なくありません。この間に、サービスに対する参加者の関心は薄れていきます。

フォローが遅れる原因については、手段が営業担当による連絡だけになっていることであるケースが少なくありません。人が動かない限りフォローが始まらない仕組みにおいて、タイムラグが生じるのは仕方のないことです。

参加者になるべく早く次の行動を促せるよう、できる限り自動的にフォローを行える体制を築いていくことも大切です。

開催形式は、対象者のエリアと職種に応じて選ぶ

セミナーの開催形式は、オンライン(ウェビナー)とオフラインに大別されます。それぞれのメリットと選び方の軸を整理したうえで、グロースソイルの見解を紹介します。

ウェビナーとオフラインセミナー、それぞれのメリット

オンラインで開催するウェビナーと、オフラインセミナーにはそれぞれ違った特徴があるため、自社のターゲットや状況に応じて適切な形式を選ぶことが大切です。

【ウェビナーのメリット】

  • 運営の負担が小さい。会場の手配や設営が不要で、月に5〜10本の開催も現実的にできる

  • 参加のハードルが低い。その時間さえ空いていれば、遠方からでも参加できる

【オフラインセミナーのメリット】

  • 集中して聞いてもらえる。別の仕事をしながらの視聴になりがちなウェビナーと違い、参加者は手を止めて話を聞いてくれる

  • 終了直後に参加者へ声をかけられる。その場で感想を聞き、会話を始められる

ウェビナーとオフラインセミナーの違い

開催形式を選ぶ軸

自社に合った開催形式は、主に2つの軸で判断できます。

対象者のエリア

近隣の企業が中心か、遠方の顧客にもアプローチしたいのか

対象者の職種

ターゲットは社外へ出られる職種かどうか(外勤の多い職種であればオフラインセミナーも参加しやすい傾向)

なお、近隣の顧客がメインで、参加者と直接話すことを重視したいものの、地方の顧客にも参加してほしいという場合には、オンライン配信を併用するハイブリッド開催も選択肢となります。

顧客がどんなワークスタイルで、どんな形式なら情報を受け取りやすいのか。相手が参加しやすい形から逆算して、開催形式を選ぶとよいでしょう。

迷ったら、質の高いオフラインセミナーを少数開催する

どちらの形式も選べる状況であれば、質の高いオフラインセミナーを、数を絞って開催する方針をおすすめします。集客はウェビナーのほうがしやすいと言われることもありますが、ウェビナーが乱立している現状では、オフラインと比べて大きく伸びるとも限らないからです。

実際、グロースソイルでも一時期はウェビナーを集中的に開催していましたが、成果を比較した結果、現在はオフラインに絞っています。切り替えの前後で集客の難易度はほとんど変わらない一方で、商談化率にははっきりとした改善が見られました

関連Podcast:グロースソイルがウェビナーをやめた理由

ナーチャリング成果を高めるセミナー企画のつくり方

ナーチャリング成果を高めるセミナーには、企画の段階から、参加者の役に立つコンテンツをつくる姿勢が欠かせません。ここでは、企画で押さえたい2つのポイントを解説します。

顧客の悩みからテーマを決め、役に立つことに徹する

テーマは顧客の悩みから決めます。営業や事業部門の担当者が商談の場で聞いている悩みを整理し、そこから自社が伝えられる企画を練っていきましょう。特に、実際に購買に至った顧客が検討前に抱えていた悩みは、見込み顧客にも共通している可能性が高い題材です。ハウスリストの中に同じ悩みを話してくれた人が何名かいれば、その悩みをテーマにセミナーを企画するのも1つの方法です。

セミナーのプログラムも、自社サービスをアピールする場として組み立てるのではなく、悩みに応えたうえで、最後に訴求する構成にします。回答と訴求の順番や配分を間違えないことが、参加者の満足と商談化の両立につながります。

権威性のある登壇者を立てる

誰が登壇するかは、セミナーの集客力と満足度を大きく左右します。自社・共催相手を問わず、次のような人に登壇を打診するとよいでしょう。

  • 上位役職の人。社長や役員など、その会社の顔として認知されやすい立場の人

  • 業界で名が知られている人。日頃の発信やイベント登壇で、参加者が名前を見たことがある人

  • わかりやすい実績を出した人。参加者の関心を引く成果や事例を持っている人

告知の時点で「この人の話を聞きたい」と思ってもらえるかどうかを、登壇者選びの基準にします。

登壇者の選定ポイント

セミナーでナーチャリング成果を上げるための3つの思考法

顧客の悩みに寄り添った企画を立てつつも、ビジネスである以上、商談化や受注につなげる工夫は欠かせません。ここでは、セミナーを商談につなげるための3つの考え方を解説します。

フォローは1秒でも早く

反応率を高めるためには、セミナーに関するフォローを1秒でも早く行うことが重要です。エンSX株式会社の検証データによれば、問い合わせから90秒以内に連絡した場合のコンタクト率は59.18%に達する一方、3分を過ぎると20.51%まで低下するといいます。問い合わせ対応の数字ではありますが、関心が高まった直後という点では、セミナー後のフォローも同じです。

出典:リード獲得とは|BtoB施策の選び方・インテントデータ活用・IS連動で商談化率を上げる方法を解説(エンSX株式会社)

素早くアプローチするには、営業へリードを連携するオペレーションを、なるべくシステム化する必要があります。人が介在するプロセスでは、「会議が詰まっていてすぐに共有できない」「緊急のタスクに追われてリスト出しが遅れる」といったかたちで、担当者の状況によるタイムラグが生じやすいからです。

また、フォローそのものを自動化しておけば、見込み度の高い顧客に、待たせることなく次の一手を渡せます。

【自動化の例】

  • アンケートで「資料がほしい」という回答があれば、送信直後のサンクスページに資料を表示する

  • 「無料で相談したい」という回答があれば、サンクスページで日程調整のURLを提示する

アプローチのチャンスは3度ある

参加者へのアプローチは、終了後に行うものとは限りません。以下の3つのタイミングを活かして、次のアクションを促していくとよいでしょう。

申し込み直後

セミナーに申し込んだということは、そのテーマに対する関心が高いことが推測できる。申し込み直後に連絡することで、開催前に商談が生まれることもある

セミナー中

紹介したいコンテンツやキャンペーンは、セミナー中にURLを共有する。どの場面で何を案内するかは事前に決め、送る文章も用意しておく

アンケート回答後

システムで即時の導線を用意しつつ、営業からの連絡も回答直後に行える体制を整備する(前述)

受け手の都合を考えない売り込みは嫌われる原因になりますが、顧客の関心が自社に向いているタイミングでのアプローチは、課題解決をサポートする取り組みとして積極的に行ってよいものです。

セミナーを、特定の顧客と会う場として使う

セミナーの集客は、多数の中から人を集める発想で語られがちです。しかし、すでに接点のある特定の顧客と話す場としてセミナーを使うという考え方もできます。

  • 過去にやりとりがあったものの、再連絡のきっかけがつかめていない顧客を誘う

  • 今やりとりしている顧客がちょうど悩んでいることがあれば、そのテーマに関連するセミナーを案内する

会場で顔を合わせれば、近況や悩みを詳しく聞かせてもらえる可能性があります。集客数だけでなく、「会いたい人に会えたかどうか」まで含めて成果を捉えると、セミナーへの投資判断をより広い視点から下せるでしょう。

「そこでしか得られないもの」があるセミナーをつくる

記事や資料と違い、セミナーは見込み顧客から30分〜1時間のまとまった時間をもらえる貴重な接点です。その時間に見合う価値を返せるかどうかは、そこでしか得られないものがあるかどうかで決まります。

参加者の悩みに正面から答えるテーマを選び、その人の話を聞きたいと思われる登壇者を立て、終わった後に直接話せる場をつくる。さらに、「詳しく知りたい」と思った瞬間に資料や日程調整にたどり着ける導線まで設計できれば、セミナーは商談を生み出すナーチャリング活動の中核になるはずです。


グロースソイルは、セミナーの企画・テーマ設計を含め、BtoBのナーチャリングを戦略からコンテンツ制作、システム基盤の構築まで一貫して支援しています。

15分間の無料相談を受け付けていますので、「ナーチャリングについてのちょっとした疑問を解消したい」という方は、ぜひご相談ください。

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この記事の執筆者

株式会社グロースソイル
代表取締役

髙橋 航平

Adobe Marketo Engageの導入支援会社にてコンテンツ編集長を務めたのち、2024年に株式会社グロースソイルを創業。
ナーチャリングに特化して、マーケティング支援サービスを展開。独自のナーチャリングモデル『アクションナーチャリング』をもとに、BtoB企業に顧客志向のナーチャリングを実装している。