AIO(AI Optimization)時代に生み出すべきコンテンツとは
2025/02/26
ChatGPTがリリースされてから2年以上の月日が経ち、生成AIは徐々に私たちの生活に馴染んできています。
人々が何かを調べるときに取る選択肢が「検索」から「AIへの質問」になるのであれば、事業者も生成AIに参照あるいは推奨されるようなコンテンツを生み出す必要があります。このように、生成AIが自社コンテンツを認識し、その内容を推奨するように対策する手法のことをAIO(AI Optimization)と呼びます。
本記事では、AIOとは何か、AIO時代にどのようなコンテンツを生み出すべきかを解説します。
AIOとは
AIOとは、コンテンツが生成AIから推奨されるように対策することを指します。
AIOとSEOの違い
AIOへの理解を深めるには、まず現在多くの企業が取り組んでいるSEOとの違いを明確にする必要があります。AIOとSEOの2つの概念の間には、このような違いがあります。
項目 | AIO | SEO |
流入数 | AIが要約を提供するため、直接流入は減る | 検索順位が上がるほど増加 |
流入の質 | AIが要点を整理し、より深く知りたいユーザーだけが流入 | 興味レベルがまちまち(情報収集段階のユーザーも多い) |
流入経路 | 検索エンジン、生成AIの推薦、AIレコメンドフィード | 検索エンジン(Google/Bing)中心 |
コンテンツ誘導を増やすポイント | 「AIが引用・推薦したくなる」独自の内容にまとめる | 検索ボリュームの多いテーマでコンテンツを生み出す |
生成AIの台頭によって起こる集客の変化
生成AIへ質問することによって問題を解消できる人が増えていけば、企業の集客の在り方は変化していきます。
これまで語彙検索キーワード(Knowクエリ)からの流入が多かった企業では、相当数の流入が減少することが見込まれます。それに乗じて、検索経由のリード獲得数は減少するでしょう。
ただ一方で、生成AIは企業が発信するコンテンツを参照して概要を出力した後、詳しい解説を読みたいユーザーに向けて参照ページを提示します。提示された参照元ページをわざわざ開くユーザーは全体の1%程度と言われており、流入の質は従来よりも高まると考えられます。
参考:【ミニ教養】グーグル新検索の「ゼロクリック問題」が恐ろしい|NewsPicks
AIO時代に生み出すべき ”課題特定コンテンツ” とは
グロースソイルでは、顧客が実際に抱えている問題をもとに生み出したコンテンツを「課題特定コンテンツ」と呼んでいます。
顧客は何らかの問題を抱えていても、明確な課題を特定するには至っていないことが多くあります。課題が何か見えていないために、問題が問題のまま残っているのです。
そのため、顧客が問題を解消するには、それらを解消するための課題を明確にする必要があります。
顧客よりもその領域に詳しい事業者が、専門的な知見をもって問題解決の方法を伝えるのが「課題特定コンテンツ」です。
キーワード検索ではキーワード化できる悩みの解決策しか探せないため、漠然とした悩み(問題)に対する答えは見つけられないことが多くありました。一方、生成AIへの質問では、漠然とした悩みの状態からでも対話を通じて課題を明確にしていくことができます。
そういったやりとりの中で参照・推奨されるコンテンツを生み出せれば、生成AI時代にも集客できるコンテンツマーケティングを実践できます。そんな可能性を秘めているのが、課題特定コンテンツです。
課題特定コンテンツの作り方
課題特定コンテンツは、5つのステップを通して制作していきます。
1.顧客が抱える問題を洗い出す
はじめに、企画の種となる「顧客が抱える問題」を洗い出します。顧客の問題を洗い出す方法として、以下のようなものがあります。
営業部門のメンバーに、顧客セグメントごとに直面しがちな問題をヒアリングする
営業部門と会議を設定し、テーマを決めてブレストする
・最近お客様から質問されたこと
・先月商談に至ったお客様が抱えていた問題
事業部責任者に、その事業がどのような問題を解消するものなのかヒアリングする
顧客が抱える問題を洗い出す方法は、ここに挙げた方法以外のどんなものでも構いません。
ただし、根拠のない空想や機械的に出力したキーワードを起点に考えることは避けて、実在する顧客が抱えている問題をできる限り多く洗い出すことが重要です。
2.問題を解消するための課題を定義する
問題を洗い出したのち、それを解消するための課題を定義します。
このとき、問題と課題が必ずしも対ではないということに注意が必要です。
問題には、大きく分けて「根っこにある問題」と「枝葉の問題」の2種類があります。枝葉の問題に対してそれぞれ課題を設定して対応していると、リソースを有効活用できなくなってしまいます。
限りあるリソースを無駄にしないためには、根っこにある問題と枝葉の問題を構造的に整理し、それらを一挙に解消するための課題を定義する必要があります。
3.問題を課題へと昇華させる企画をつくる
問題と、それを解消するための課題を定義できたら、次に顧客が抱えている問題を課題へと昇華させるための企画をつくります。
企画とは、アイデアを実現するための要件を整理したものです。アイデアを実現するための要件を整理することで、コンテンツの企画が出来上がります。
4.必要な情報を収集する
企画したコンテンツを形にするために、必要な情報を収集します。課題特定コンテンツの制作には、自社に蓄積しているナレッジの活用が欠かせません。こうしたナレッジを収集するための方法としては、以下のようなものが挙げられます。
事業部や営業部の社員にインタビューする
自社のナレッジベースから必要なデータを抽出する
過去の提案資料等を読み込む
5.収集した情報をもとにコンテンツをつくる
収集した情報をもとに、コンテンツを制作します。
実際にコンテンツの制作を始めてみると、後から情報の不足に気付くことも多々あります。その場合は、一度仮の内容で制作を進め、完成したものをテーマに詳しい社員に確認してもらう、追加の情報収集をして補填するなどの対策をとりましょう。そうすることで、スムーズに制作を進めながら内容を充実させられます
価値あるコンテンツを生み出すことに集中できるようになる
検索エンジンからの流入を重視している状況では、「SEO戦略としては有効ではあるものの、実際の顧客の悩みとは乖離したテーマ」のコンテンツの制作にもリソースを割かざるを得ないケースもあるでしょう。
AIO時代においては、顧客がキーワードではなく「問い」を通じて情報を収集するため、純粋に顧客ニーズと向き合ってコンテンツを生み出すことがより重要になります。これまでは集客力と顧客価値が相反する関係に陥りがちでしたが、今後はこの両者を同時に実現できる時代へと移行していくと推測しています。
グロースソイルでは、顧客の悩みを起点に企画し、商談創出に繋がるコンテンツを生み出す『ナーチャリングコンテンツ制作サービス』を提供しています。
コンテンツマーケティングの在り方が変わる今、発信の方向性を見直したいと考えている方はぜひご相談ください。
この記事の執筆者
株式会社グロースソイル
代表取締役
髙橋 航平
大学卒業後、新卒で人材系ベンチャー企業のネオキャリアに入社。マーケティング本部にて、新規BtoBメディア事業の立ち上げを経験。 その後、MAの導入活用支援会社に転職し、コンテンツ編集長として自社マーケティングと新規顧客開拓を推進。
2024年1月、株式会社グロースソイルを創業。BtoB企業のナーチャリング課題を解消できる会社づくりに取り組む。


